わたくしは此処のところ絵ばっかり描いていましたので、
それに則り、昨日もUMA将軍ことAMU様と(ひでえ
敬愛するえぬみん様と絵茶をしていたのでありんすよ。
大変風は強いもの真に良く晴れた日でありましたので、
家族全員の布団を バツサバツサ と干したので御座いますよ。
お客様の布団を片付けるといふ名目もありますし。
全て干した後、絵を描きながら ふぅと 窓から外を見やると、
干した布団が一枚無いのです。
あらら、これはどうして。実に大変ではありませふか。
しかしながら、どうせ落ちたのはいつもの庭だらう
と思って布団を取り込む時刻まで、
のんべんだらりと絵茶を続けていたのでございます。
AMU様が私用の為ご退席なされ、
えぬみん様と二人きりになったときに丁度、
その布団を取り込む時刻になったので御座います。
布団を取り込んできやります とえぬみん様に申し出、
干していた布団を急ぎ足でせっせと込んでゆき、
家族分から順調にベットメイキングを終えていったのであり、
次はお客様用の布団を押入れに仕舞う番になったのでございます。
何故、そんなに急いでいたかというと、
早く絵茶に戻って絵を描き続けたかったからに他成りませぬ。
敷布団5枚分と掛け布団3枚といふ、
とんでもない量を一枚ずつ布団叩きで叩きつつ、
押入れに仕舞っていくわたくし。
さあ、最後の一枚を仕舞わなくては と
気合を入れてベランダに戻るわたくし。
此処でやつと気付くので御座います。
ああ、先程の落ちた布団がさうだったのか、と。
どうなっていやりますか とベランダの外を覗き見るわたくし。
ウチのベランダはグラデーションになっていて、
下の方が斜めや真っ直ぐから御覧に成っても見えないのです。
写真3枚目を見て頂ければ分かるかと思ひます。
特にわたくしめは背が低い時分ですので、
覗き見なければ分からないのでありんすよ…。
そしたら、なんと
玄関の屋根の上に・・・・・・・
私は洗濯竿を駆使し、取ろうと試みたので御座いますが、
あえなく届かない位置まで行ってしまったのです。
早く戻りたい気持ちがはやり、
やってしまったのです。考えも無しに。
座椅子を使ってやっと上がる足で、
屋根の上に降りてしまったのであります。何も持たずに。
とんだ大莫迦で御座います。
どんな高さか、少し考えれば分かるであらふのに…。
どんな狭さか、少しでも冷静であれば分かったといふのに…。
そして、もっと莫迦な行動を起こしてしまうのです。
これでは動きにくいから、と
スリッパと靴下をベランダの内側に投げてしまうのです。
何故、気付かないのか…。
無事、布団を内側にやはり投げるような形で救出し、
さあわたくしめも、はようあの上に戻らなくてはならぬ と
意気込むだけ意気込み、降りてきたように登ろうと、
するわけでありんす……。
何故、気付かなかったのか…。
どうせ上がることなどできないでありませう…。
内側からでも座椅子を使わないと足が上がらないのでありますから。
自分の体重を手の届くだけの力で上げることなど……。
全く以って、無理なことに……。
初めて絶望するのです。
何度やってもあがることなどできない。
写真1の高さです。良く分からないと思ふのですが…。
しかも、スリッパも靴下も履いていない足は動きやすくはなっているものの、
一歩間違えば屋根で足を怪我する。
一歩間違えば屋根の斜辺が鋭い故に滑る。
一歩間違えば屋根から下のコンクリィトに真っ逆さま。
真っ逆さまに成ったら最後、良くて骨を折るぐらい。
落ちたら塀もあるし、段差だってあるのですから…。
おまけに風が強い。肌寒い。
おまけに平日なので誰も居ない。
祖母は寝ている、両親はあと6時間しないと帰ってこない。
梯子も何も無い。何も、何にも無い。
通りかかった見知らぬお兄さんに
すみませぬ、どうか…助けてくださりませ と
声を掛けても…無視される。おい調子乗ってんじゃn(ry
いえ、これは自分が悪いのですやふ。。。
何とかしなければならぬ…と言いきかせるワケなのです。
良く考えたら、
このベランダはわたくしめの部屋の窓まで地続きになっている!
と、考え付くのです。多少冷静になったのでありませう。
写真2を参照してくださりませ。
しかし…怖い。
当時は多少冷静になったといえど、興奮状態でしたので、
下など見ずにひょいひょいと角までは行けたのでありますが…
絶望しました。
日陰になっているので、現実に気付きました。
写真はベランダから手を伸ばして撮ったのですが、
大変狭いです。埃で滑りやすくて。
おまけに端っこの窓から先は何もありませぬ。
玄関の屋根より狭いのです。
勿論、1.5m以下です。
足が震えます。手が震えます。
やっとのことで部屋の窓に辿り着きました。
わたくしはこの窓だけは鍵を常時開けているのですが、
いつも両親に朝閉められてしまうこともあり不安で御座いました。
しかし!今日は運が良かった!
鍵が空いていたのです!
中を見渡すと、わたくしめの部屋。
この状況ではユウトピアに見えましたとも。
けれども、
また莫迦なわたくしめはこれしきのことで喜び、
肝心なことに気付いていません。
やったやった!と喜び、よじ登ろうとするのですが、
実質的な高さは…ベランダよりも高いのです。
よじ登れるわけがありませぬ。
そして、バランスを崩しました。
しかし…目の前にあったカーテンを咄嗟につかんだお陰で、
何とか持ち直し、転げ落ちずに済みました。
もし、この体制で転げ落ちていたら…と思ふと
わたくしは今でも身の毛がよだちます…。
確実に、塀かコンクリィトに頭から落ちて死んでいたでせう。
半泣きになりながら、
落ちないようにカーテンを持ったまま壁に寄り掛かって、
考えました。そして、もう一度部屋の中を背伸びして見ました。
そして…
今まで見落としていたとことに気付くのです。
わたくしのこの窓の脇には机があって、
その近くにイス、それもピアノイスがあったことに。
しかも背もたれがついているタイプの。
もし、そうじゃなかったとしたら…
考えたくもありませぬ……
しかし、やっと見つけたキーアイテムである、
ピアノイスを掴みながらよじ登ろうとしても上手く行かない。
それどころか、ピアノイスが手の届かない位置までいってしまふ。
また考えます。
やっと思いつくのです!
多少体はキツいし、落ちるかもしれないけれども、
このタイプのピアノイスは背もたれが結構長いので、
てこの原理を使って外に引き出して、
ベランダまで持って行けばいいのだ…と。
ここで状況説明:
http://member.studiobsw.net/emew/mixi/jyoukyou.jpg
後ろを見ると、足がすくんでしまいます。
しかし意を決してやりました。
作業をするので気休め程度ですが、
まず、落ちないようにカーテンを手に巻き付け、
その手で窓枠を押さえながら、背伸びをし、
片手でピアノイスの背もたれをありったけ引き上げる!!
さすがに…一回目は失敗しました。
風が吹いた時にぐらついてしまって、冷汗が流れたので。
今度は風が止んだ時を狙って、一気に持ち上げました。
腕が震えます。カーテンが軋みます。
足の土踏まずらへんの腱や肩がビシビシと痛みます。
でも、歯を食いしばって!!
背もたれを部屋の中に突き出した出っ張りに乗せたので御座います!
此処までくればこちらのもの!!!
ピアノイスを中に落とさないように
てこの原理を使って外にやっとことで出しました。
そろりそろりとカーテンを掴みながら、
片手を添えて、下に降ろしました。
そして、気を抜かずにそろりそろりと、
イスを持ち上げながらベランダまで持っていき!
やった!これで帰れる!!と思ったのも束の間、
高さが足りないので御座います。
しかし!よかった!
此のイスは高さ調節ができるのです。
その時は一番低かったので、一番高くし!
しっかり固定して、登りました!!
遂に、元の世界へと
大袈裟な表現でありんすが、戻れたのでございます…。
これがわたくしめを助けてくださった命の恩人ならぬ、

命の恩イスで御座います。
実写は此方。

ガタガタと動かしたお陰で物が散乱しております。
どうやらこのイスは
名のあるピアニストが使っていたらしいイスで、
ピアノと一緒に特注されたという大変珍しいものらしいです。
だから、色が茶色なのですね…
わたくしめを助けてくれて本当にありがたふ…!!
写真3は使ったイスと見えない位置にありますが、
スリッパと靴下で御座います。戻ってから撮影致しました。
本当に着の身着のままで何も持って居ませんでしたから。
帰ってからは、
えぬみん様にこのことを報告し、泣いてしまいました。
生きてて良かったとおっしゃってくださいました。
一緒に絵を描きました。大変、大変楽しかったですやふ。
後で機会がありましたら、公開致します。
しかし、自分で帰れてよかった…。
もし、近所に助けを求めていたとしたら、
あそこの娘御は…と末代まで笑われていたと思うので御座います。
両親に話したところ、泣いて抱き締められたので、
実に驚きました。こんなに大変だと考えていなかったものですから…。
今考えれば、生命の危機ですから。
生きててよかった。ごめんなさひ、御母様御父様。
また明日からの人生も
このやふな出来事があったとしてもめげず、
むしろ、それすらも楽しんでしまうやうな
心の度量を持ち合わせた上で、頑張りたいと思ふ所存で御座います。
御清聴ありがたふござひました。
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